デジタルマイクロスコープの様々な照明方法
~最適な照明をみつける重要性~

 顕微鏡を使った観察で、「対象物が見えにくい」と感じたことはありませんか?
 高性能なレンズを使用しているのに「対象物がはっきり見えない」と感じたことはありませんか?
 デジタルマイクロスコープでは、「見えにくい」悩みを解消する第一歩が照明方法の選定になります。
 ここでは、4つの照明方法をご紹介いいたします。
 最適は照明を選定するには、ノウハウが必要になりますが、その「さわり」を少しご紹介いたします。

デジタルマイクロスコープの様々な照明方法 ~最適な照明をみつける重要性~

 まず最初は、代表的な同軸落射照明です。
 照明方法としてもっとも一般的で、レンズの光軸と同じ方向から光を当てます。これにより、サンプルを均一な光で照らし、反射した光を観察する明視野観察ができます。
 同軸落射照明は、主に中倍から高倍(1000倍以上)の倍率領域で、金属表面や半導体ウェハなどの正反射しやすい対象物の観察に適しています。正反射とは入射角と反射角が反射面に対して等しく反射することを指します。一般的に同軸落射照明は、凹凸ではなく表面の光沢や組織の違いを観察したい場合などにも適しています。

 二つめは、側射照明です。
 レンズの横から斜めに光を当てる照明方法で、意図的に影を作り、凹凸を立体的に見せます。凹凸による陰影ができますので、深さ方向への観察が可能になります。主に低倍(50倍)から中倍(200倍~300倍)の倍率領域で、拡散反射する対象物の観察に適しています。
 一般的に表面が粗いもの、光沢や艶のないものは、拡散反射の特性を強く持っています。

 三つめは、透過照明です。
 照明の光を透明な対象物を通して、レンズで屈折させる方法です。透明物の内部の観察や液中のエマルジョン、微生物の観察などでは、対象物の下部から透過照明で観察することが一般的です。

 四つめは、偏光照明です。
 側射照明、同軸落射照明、透過照明のいずれかに偏光を加え、光の指向性を良くすることにいり通したい光だけを通すことで、反射光を抑えて鮮明に観察することができます。
 透明なパッケージ、フィルムの印刷面、鉱物、金属組織、セラミック複合材、お肌の観察などに適しています。乱反射を起こしやすい対象物の観察に、使われることが多い照明方法です。

 朝日光学のデジタルマイクロスコープは、様々な照明方法に対応可能で、「照明に始まり照明に終わる?」となんだか大げさに聞えますが、それだけ照明は奥が深くマイクロスコープの観察において重要なファクターの一つであると認識しています。ぜひ弊社のデジタルマイクロスコープを作業効率の向上にご活用してみてください。

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